第18話 殆どの人が独立出来ない現実

多くの従業員が入店し、退店していった。私の居た3年間に半分以上の人が変わった。見習いは人間関係の失敗で辞める人が殆どだった。10代の男女である。なかなか難しかったと思う。新しい職人は店に初めてくる御客を担当するのである。そしてその職人のファンが増えれば増えるほど給料と店での地位が上がるのであるが、ファンを増やすことの出来ない人が多かった。 続きを読む

第17話 失敗

先生は厳しい人だった。すぐ怒るのである。従業員はいつもビクビクとしていた。皆お客の顔を見ずに先生の顔色を見て仕事をしていた。私もそうである。或る日クセ直しで失敗をした。 続きを読む

第16話 罠

当時、店の傍にある証券取引所のガード下で、白髪混じりの初老の男が易占いをしていた。この易者は評判が良かった。なんでも株の予想がよく当たるということだった。私は興味をもち、ある日、とぼけた顔で近くに立ち、聞き耳を立てた。 続きを読む

第15話 主任の努力と時代の変化

私の修行先の店は、フアンを多く持てば持つほど給料が上がるシステムになっていました。主任は先生と同じくらいフアンを持っていました。先生は3代目であるが主任は途中から入店した人である。フアンの数が先生と同じということは相当努力したにちがいない。 続きを読む